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めずらしく大真面目(渡邉香里)

指名されてないのに、割り込んでみた。セイこと渡辺香里です。
実は、最近の稽古場日記は指名制なのです。稽古後に演出が決めるのです。
でも、全然ワタシは指名されないので、勝手に書いてます。
『PATRICIA』日記ってかいちゃうもんねー。へへーん。

さてさて、前回の稽古で、ついにラストシーンが配られました。
レイちゃまお疲れ!!彼の仕事はまだまだ山積みだけど、ようやく一息ですね。
やはり、今までのBRIDGEからすると、異色です。
が、今まで何回も公演をかさねてきての、当然の結果です。
そして、今までで一番、本当の意味で面白いものをお届けしたいと思ってます。

「泣ける芝居」を作るのは簡単です。
誰か死ぬか、別れればいいんだから。あとは、動物か子供ネタね。
本当に面白い芝居って、泣く人は泣くし、そうでない人も面白いってモノだと思うの。

一昨日観た、『今度は愛妻家』という舞台は、ホントにそうでした。
池田成志と長野里美が夫婦役っていうのに興味を持って、ミーハー根性で行ったんだけどさ。
すっごい、泣きました。隣にいた演出のレイちゃんも、絶対泣いてました。
それは、芝居と私の人生が重なって、同じ感覚を持ったからです。
あの芝居を観ても、一年前の私なら、泣きはしなかったかも。3ヶ月前でも。
泣かない人は泣かない。でも、きっと面白く観れると思う。

でもでも、ど真ん中直球ストレートの人もいる。
その人は、その作品で救われるかもしれない。色んなことを考え直すかもしれない。
私は、今まで観てきたたくさんの芝居の中で、アレが一番忘れられないものになりそうです。


『PATRICIA』も、そういう作品になれればな、と思います。
そして、痛感したのが役者の力量。
自分の言葉としてセリフをはく。舞台の上で生きる。
これができないと、物語はリアルさを欠いて、舞台の上で止まってしまう。
私が今回の舞台で一番大切にしてる所です。本物の感情。
私が私として、舞台の上で生きる。

「役者は生き様」というセリフが、第三舞台の「リレイヤー」という芝居であります。
本当に、そう思う。自分以上の人間になんて、なれないもの。
私はまだ23歳の小娘だから、薄っぺらの人生で、表現できることなんてたかが知れてる。
でも、23年分の生き様は、舞台の上でぶつけようかな、と思います。

観にきてください。
ホラ、めずらしく真剣でしょ。プップー★(←あっ!)
(c) 2002,11,20, Wednesday 08:17 PM | comments (0) | trackback (0)
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